契約取引法務


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弊所では,日本語のみならず英語,フランス語,イタリア語,中国語等の外国語で記載された契約書,約款等の作成,レビューを行っております。

1 契約書豆知識
2 契約書作成業務の流れ
3 料金


1 契約書豆知識

1.1なぜ契約書を作るのか

 民法の原則は,契約自由の原則ですので,強行法規に反しない限り,当事者間で合意した内容が当事者を拘束します。したがって,支払期日,条件はもちろん,業務の範囲,製品の仕様やグレードなど,後々発生する問題のほとんどは(別途話合いで解決できた場合は別ですが)どういう約束をしたかという形で解決されることになります。この約束の内容について,「言った,言わない」の紛争が発生するのを防止するというのが,契約書の基本的な役割です。
 我が国では,伝統的に,契約書の作成に消極的であったとされ,「信頼関係があれば契約書は必ずしも必要ない」「契約条項は,信頼関係に基づく話合いをベースとしたものにする」という考え方が根強く感じられるのも事実です。もっとも,近年では,取引の国際化やIT化を背景に,紛争予防のための契約書作成という考え方が根付いてきているともいわれています。
 また,経営の予測可能性を高めるという意味でも契約書の作成は有効です。取引関係においては,相手方との交渉の過程ですべてが思い通りに進むとは限らず,取引先との関係により妥協せざるを得ない部分も出てくることと思います。契約内容があいまいなまま,後になってそのような部分が出てくるよりも,契約条項の交渉の時点で,一定の譲歩をすることが明確になっていた方が,それを前提としたより的確な経営判断が可能となることでしょう。このような後々のことも含めた交渉ができるのも,信頼関係があってこそであり,契約書を作成することは,決して相手方を疑うことばかりではないのです。

1.2 契約書の種類等

⑴ 契約書と約款

 契約書は,双方の間で成立した合意の内容となる書面ですので,交渉の結果,両者がその内容を認識していることが基本となります。いったん成立した契約は,両者の合意によって変更されない限り,当事者を拘束します。
 約款は,多数の相手方(顧客)との契約を一括して処理することを目的とした方法であり,「約款に従う」という慣行のもと,個別の条項の内容を個々の顧客が認識していなくても効果を有するという性質をもちます。このような性質上,個々の顧客との交渉は予定されておらず,一定の条件のもとで約款の変更が行われることもあります。
 いずれにしても,いったん成立すれば法的効果を有するものなので,その条項を十分に検討する必要があります。

⑵ 基本契約と個別契約

 継続的な取引を行う場合,毎回の単価や発注数とともに詳細な契約条項を記載した契約書を作成するよりも,別途基本契約を締結して取引の基本的な形を合意した方が簡便です。このような契約を基本契約といい,その定め次第では,個別の契約は発注書などで簡略に済ませ,詳細な契約は基本契約書のみということもあります。
 基本契約は,その後の取引全体にわたって長く適用されることを予定していますので,今後の取引の形を予想した上で,適切なものになっているか確認する必要があります。

⑶ 典型契約と無名契約

 民法上,契約各論として売買,請負など13の類型が定められており,これらを典型契約といいますが,実際の取引は,これらがそのまま当てはまるというものは少なく,その融合形態であったり,別個の新しい類型と評価されるようなものであったりします。「業務委託契約」,「製造物供給契約」等様々な契約名がつけられることがありますが,これら民法上に名のない契約を無名契約といいます。無名契約では,契約条項について紛争が生じた場合,民法上の規定をそのまま適用できず,どの典型契約にもっとも近いのかといった,実質的な考慮によりその内容を評価するほかないことになりますので,事前に契約内容を明確にしておくことが重要になります。

1.3 契約書作成上の留意点

 契約書作成に当たって留意すべきポイントは,契約の類型や個々の事案によっても異なりますが,一般的な内容の例としては次のようなものがあります。

⑴ 業務の範囲が明確になっていること

 どの業務までを行えばよいのかが明確になっていないことによる紛争は数多くみられます。ある特定の業務を行ったかどうかについては客観的な形で把握できるのに対して,どの業務を行うべきであるかは純粋に契約上の問題となってしまいますので,紛争となるリスクが高いようです。

⑵ 解約時の規律が明確になっていること

 契約書締結の段階で,解約する場合については具体的に想定されておらず,定めが明確でなかったり,すべての可能性を網羅していなかったりするものが時にみられます。業務が好転している場合は紛争が発生しないか,発生しても円満に解決することが多いものです。業務が想定どおりに進まず,解消される場合に,契約書上の定めが不明確であると,紛争に発展してしまう可能性は高くなります。

1.4 国際取引について

当事務所では,外国語による契約書のレビュー業務も行っております。

⑴ 国際契約に特有の事項 

 国際取引について,特に注意が必要となる固有の事項としては,まず準拠法,管轄の問題があります。紛争解決の大枠に関わる部分ですので,必ず確認する必要があります。
 また,準拠法や条約により,国内取引の場合の民法上の原則と異なる部分がありますので,決済方法,引渡しの方法等についても丁寧に検討する必要があります。

⑵ 国際契約文書作成時の留意点

 例えば,英文契約書の場合,伝統的な形式,独特の法律英語表現が確立しており,その読み方,書き方に特徴があります。判例法を中心とする英米法の文化においては,制定法による規律が少ない分,契約書が具体的な法律関係の根拠として発達してきたという背景があります。準拠法が日本法である場合,必ずしもすべて英米法の形式に従う必要はありませんが,英文契約書のルールを踏まえることで,英米法圏の相手方にも日本法のもとでの規律が明確に伝わるようにしていくことが紛争予防にとって重要です。
 また,取引当事者の使用言語が互いに異なる場合,フランス語や英語のような国際的な第三の言語が共通語として使用される場合があります。この場合,取引当事者双方がこの言語を母語としないため,条項の理解に一層食い違いが生じやすいといえます。平易で分かりやすい条項を整えるとともに,互いの理解を確認し,このような食い違いを防止することが特に重要になります。

2 契約書作成業務の流れ

⑴ お打合せ

 業務の内容,交渉の状況などをお聞きしながら,本件で特に留意すべき条項を洗い出し,料金,納期についてご相談させて頂きます。
 ドラフト前にお取決め頂きたい内容やご確認頂きたい内容については,後日メールなどで追加の情報をお願いします。

⑵ ドラフト作成

 頂いた情報に基づき,条項案を作成致します。

⑶ 修正

 作成した条項案に基づいて契約締結に向けた交渉をしていただき,修正点が生じた場合は修正作業を行います。
 契約内容の本質的な部分に変更がある場合でない限り,修正は無料です。

3 料金

⑴ 日本語契約書作成

 ・1頁あたり3万円~
 (参考)一般的な売買,賃貸,業務委託契約書の場合2~5頁程度

⑵ 英文契約書作成

 ・1頁あたり6万円~

⑶ 契約書レビュー

 作成された契約書(社内でご作成のもの,相手方作成のものなど)の内容をチェックする業務です。
 目を通すだけでなく,内容,表現など丁寧にコメント,修正致します。(跡形もない程になることもございます。)
 ・原則として新規作成の半額